プロローグ


透き通るような青い空……。
どこまでも広大なその空の世界は、こんなにも小さな私を笑っている。
そんなちっぽけな私の悩みなど…この青空に比べればとても些細なものだろう。
だけど今、私は悩み、苦しんでいる。
共に戦った仲間はどこに行ってしまったのか?
愛する人はどこに消えてしまったのか?
そして、本当の私は一体何者なのか……?

ワカラナイ

「本当は気づいているんだろう?」
もう一人の自分が語りかける。

ああ、知っている。私は知っている……。
共に戦った仲間、そして愛する人は…もう……この世には……。


だが、それを認める事はできない。
もし、認めてしまったら私の生きる意味は……無いのだから……。

なんで私だけ生き延びたの!?
こんなの辛すぎる……。いっその事あの時あの場所でみんなと一緒に逝きたかった!
殺して欲しかった!!
もし、私にこの大空に流れる雲を止める事が出来たなら……。
仲間達を助ける強大な力を持っていたなら!

……………。

でも、私には無いから……。
だから、もういいんだ……。
そう……もういいんだ……。

死にたい……。もう、疲れたよ……。





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